小説

今日買った本。

人類は衰退しました (ガガガ文庫)

人類は衰退しました (ガガガ文庫)

 
前者は前にちらっと書いた山田一田中ロミオライトノベル
表題の通り、人類が衰退……人口は一億を切り、教育機関や通貨は消滅、
中世ヨーロッパの村社会的集落に近未来建築物の廃墟が残る風景。
そこを舞台にした、和み系少女と和み系妖精(群体)の織り成す物語。
 
設定を見て著者がロミオと聞くと、諧謔的かつ自虐的、攻撃的な結末を想像してしまうけれど
別にそう言った事は無く、終始和み系で語られる作品でした。
 
後書きで微妙に強調されていた、小学館ライトノベル、と言う前提に引張られたのかと想像。
今までがほぼ規制無しの十八禁作品だったから、余計に毒気が無いのが新鮮に思えた。
ただ、ロミオに期待する物にその毒気があるのも確かなので、少し虚をつかれた感じ。
肩透かしを食った、とも言う。
 
主人公である……あれ?そう言えば名前出てないな。
登場人物自体が、二十歳以下(?)の少女とその祖父、妖精たちしか居ないので名前が必要ないのか。
その少女が良い味を出しているのが印象的。
その辺りはロミオ的キャラ造詣と言うか、知識やエスプリに富むのにそれを鼻にかけない。
僅かに作者であるロミオが透けて見えるのはご愛嬌。
少女と祖父、少女と妖精たちの掛け合いが面白くてさくさく読めた。
  
ラノベの値段分としては十分楽しめたし、いつ出るかは知らないけれど続編の予定もあるみたいなので
その時は買うだろうなぁ、と言う内容でした。